問題意識からサプライズに向かえ|早稲田大学リーダーシップ開発

今日は「リーダーシップ開発:授業外への適用」の授業日でした。受講生がそれぞれの現場で見つけてきたテーマの作戦会議をしていて、今日は各人の問題意識にどう周りを巻き込むかを考えていました。

その中で話したのが冒頭のことです。問題意識そのままだと周りの人にもその正しさは伝わっても「面倒だな」とか「難しいし」とか感じられて、なかなか動いてもらえなかったりします。

そこで誕生日のサプライズのような、ワクワクや嬉しい驚きが起きるように仕立てようと。

僕ら自身そうで「大学生がきちんと学ぶようにするには?」とか問題意識だけでやっていると学生も教員も他責になりがちだったり、動く気が起きなかったりしますが、「ここに学びに来るのが楽しみなクラスを作ろう」「外から見にきた人が驚かしちゃえ」と考えると、みんなそういう授業を作ることもやることも楽しんでしまいます。

今日のクラスの受講生の問題意識も最初は「バイトのシフトに穴をあけるのに平気な人たちがいる状態を変えたい」とか「ゼミの先生が熱心だけど学生の状況を理解していない課題の出し方とかするのをなんとかしたい」といったところから始まります。問題意識としては良いのですが、それを変えようと呼びかけても「面倒だな」とか「無理だよ」とかなりがちです。

そこで、「時給一緒でも体調悪い時ですら行きたくなるバイトにするには?」とか「先生が思っている以上に学生が勉強してしまうゼミにするには?」とか、問題意識からワクワクや嬉しい驚きに転換するようにすると「そんなのありえないよー」とか言いつつ、ちょっと周りもそそられて来るのでは、と。

そこで「例えば仮にフレンチレストランでバイトしているうちにワインの知識が身についていくとしたら、ちょっと毎日行きたくならない?」とか「いや、実際にLDPのTA・CAとか教員が想定している以上に勉強しているよ。その理由がわかれば応用できるんじゃない?」と例を出せると、他のアイディアをみんなで出す呼水になるかもしれません。

そうやってサプライズを起こすことを自分の生活の中に増やしていけたら、毎朝起きるのが楽しみになりそうでもありますよね。

(文責:早稲田大学 グローバルエデュケーションセンター(GEC) リーダーシップ開発プログラム 副統括責任者 高橋俊之)