貫いているのは「ものの見え方」を変える考え方をいかに伝えるか|早稲田大学リーダーシップ開発

きのうは「リーダーシップ開発:社会人へのトランジション」の授業の後、みんなと食事にいって盛り上がり、帰ってから別の授業の教材を作っていたら朝の3時半になってしまいました。

授業では、ベテラン社会人代表として、高校同期の緒方君と、RMSの桑原さんに来てもらって、学生達が「社会人の世界はどう違い、そこでどんなリーダーシップを発揮すると良いのか」を考えるのを手伝ってもらいました。

いろいろ興味深かったのですが、最も印象的だったのは「学生から社会人への変化って、ネガティブなものばかりになってしまった」というあるチームの発言からの展開です。

「同じことも見方とか立ち位置によってポジティブになり得るよね」と、桑原さんがコメント。確かに例えば「責任が重い」というのも「間違えたらまずい」と捉えるとネガティブですが、「それだけのものを動かせるようになっていく、影響力を持ちうる、例えばそれだけ多くの人を笑顔にすることができるかもしれない」と考えるとポジティブにもなりえます。

その後の食事会では、就活をどのように捉えて行くかとか、大学で何をするかとか、はたまた「としさんって全然怒るイメージがないですけど、いらっとかしないんですか?」とか聞かれたりしていました。もちろんいらっとすることはある(というかけっこうある笑)けど、それをそのまま表に出してもいいことはないので、状況を変えるにはどうしたらいいかを考えているよ、というのが返事です。

それから帰りの電車の中や家に帰ってからは、問題解決プロジェクトの教材を作っていました。3時半までかかってしまったのは今回が山場だからで、問題からビジョン、さらにはプランの骨子に転換するコツをどう伝えるか学生運営と議論していたことを分かりやすくするのに試行錯誤していました。

この最初から最後まで12時間あまりの中、やっていたことは違うのですが、後で人と話していて、貫いているものがあるなあと、感じました。

それは、「『ものの見え方を変える』考え方を伝える」ことにずっと取り組んでいることです。

ネガティブにも見えてしまう社会について(楽観視するのではなく)ポジティブに捉えてやりがいを感じつつ入っていける考え方しかり。問題をマイナスからゼロにするにとどまらず、困った状況をとっかかりに社会の認識を変えるようなビジョンを出してしまうような考え方しかり。

そういうところが、自分が論理思考とかリーダーシップの教育を通じてやりたいところなんだろうなと、改めて思いました。

(文責:早稲田大学 グローバルエデュケーションセンター(GEC) リーダーシップ開発プログラム 副統括責任者 高橋俊之)