生成AI時代に、子どもたちは何をどう学ぶべきか

生成AI時代に、子どもたちは何をどう学ぶべきか

生成AIの急速な進歩によって「人間のやることがなくなってしまうのでは?」とか、「教育が大きく変わるのでは?」(背後に「大変なことになる」というニュアンス?)と言われます。

しかし自分自身がAIを使っている感触としては、どうなるか分からない面もあるけれども、プラス面も非常に大きいと感じています。

またそう考えながら、小学生高学年〜中学生を対象とした、生成AIを活用した教育プログラムを、Wonder Laboで考えています。言い方を変えると「生成AI時代に何をどう学ぶと良いだろうね?」ということですね。AI活用の仕方というより、AIをだしに使っている感じです。

生成AI時代に学ぶべき「3つの力」

生成AI時代に学ぶと良いこととして、今のところ僕は、次の3つかな、と思っています。

  • やりたいことの見つけ方
  • 批判的かつ建設的なものの考え方
  • 自分に合ったコラボの仕方

1. やりたいことの見つけ方

「やりたいことの見つけ方」が分かっていて、やりたいことがたくさん出て来る人は、生成AIにどんどん質問を投げて、どんどん答えてもらって、楽しんだり、いろいろ得たりできます。

しかし、これまでの教育では、質問に「答える」こととか、「やりたいことは置いといてやるべきことをやる」ことばかりやってきたので、「やりたいことを見つける」力が小さい頃よりかなり下がっている子が多い。それはとてつもなくもったいない。そこで、この力を高めたい、と思っています。

2. 批判的かつ建設的なものの考え方

批判的かつ建設的なものの考え方とは一見、矛盾することを並べているように感じる人もいるかもしれませんが、両立します。というか、両立が大事。批判的に考えられないと、けっこう適当なことを言うAIを鵜吞みにしかねないですし、「本当に」やりたいことにたどりつけず「もどき」で終わって「結局なんかイマイチだな」とかなりかねません。

しかし「これではない」と言えるだけでは不十分で、「こういうことかな?」と横にずれたりひっくり返したり、本当にやりたいことに近づいていく必要があります。そういう思考はまだ人間が補ってあげる必要があります(それをやるとAIは「それは鋭いですね!」とうれしい反応を返してくれます。お世辞で言っている時もありそうですが)。

3. 自分に合ったコラボの仕方

最後の「コラボする」は、AIがいろいろな調査や作業、思考などこれまで仕事とされていたことをやってくれるようになったからこそ、人のやることとしてクローズアップされてくるところです。

誰かと一緒に何かを作り上げる、その時、自分はどんな役割を果たすと楽しく、かつ価値を生み出せるのか。これから大事になって来そうです。

未来の教育を自分たちの手で

こういうことが学校でおこなわれるようになったらとても良いのですが、すぐに変わるのは難しそう。では自分たちでやってみよう、と思っています。

というか、これまでもやってきているんですが、AIが登場して「ただ暗記するとか意味がなくなるだろう」と言われるように、本来の学びに全振りできる時代になったし、AIがあるからさらにおもしろいことができそうだな、と思っています。

AI利用への懸念と向き合う

なお、子どもたちがAIを使うことに懸念を感じる人もいると思います。その懸念はもっともだと思います。特に考えることをやめて AIに頼り切ってしまったり、疑似人格を持ったAIに飲み込まれてしまったりすることは要注意です。

しかし、仮に使用を禁止しても、これだけの魅力をあるものですから、子どもたちはなんとかして使うでしょう。その時に無防備な状態であるよりも、適切に使えるようにしていくべきだと考えています。

モメンタム・デザイン代表 高橋俊之(たかはし としゆき)