前ポストの続き、後編です。僕も含めてみんながやりたくなかった町内会長をなぜ引き受けることにしたのか、という話です。
年末のミーティングの後につらつら考えていたらまず、やりたくないから最小限に済ませるという態度は良くないな、という気がしてきました。まあそういうことも実際にはいくつもありますが、大きなことでそういうことをし続けた時って結局後悔する、と経験から感じていました。
また、ミーティングを振り返ってみるに、町内会の活動の全てが無駄とかおかしいということではなく、やはり地域に良い人のつながりがあれば絶対役に立つし、うれしいはずです。ポイントは、つながりの作り方を時代に合わせられないか、ということでしょう。簡単ではないから変えられていないのでしょうが、考える力の出番かもしれません。
また元々は、僕は町の人たちも全然知らないし、お祭りなど地域のことについても全然知らないし、と思っていましたが、そういうところは、他の役員さんたちを頼れば良いのかも、という気がしてきました。前回のミーティングから、それはできそうな雰囲気を感じ取っていました。
ここまでは「やれるかも」というだけで積極的に「やろう!」と思う理由には見えませんね。ただ、自分の場合は、みんなが困っている問題を解決する糸口が見えて来ると、解決に取り組むのが楽しくなってきてしまうという傾向はあるのですが。
あと、自分は地域に友人が全然いません。地域で育った人たちは小学校時代からお互い友だち同士だったりしますが、大人になってから引っ越して来て、社交性が低い人間なので、地元の輪には全然入れていません。ここで、仮に会長とか引き受けたら、否が応でもいろいろな人たちとのやりとりが起きるようになります。昔から、仕事で友人を作るタイプです。笑
また、行政も含めて地域がどう動いているのか、これまであまり分かっていないので、行政とのつながりも作りつつ理解して行くのも興味深いかも、と思えてきました。
考えてみると大学での仕事を離れるこのタイミングでこういう話が出て来たのはしかるべきタイミングだったのかもしれません。これまでの仕事量では無理ですが、これからは仕事を抑えめにすることが可能です(たくさん遊びにも行きたいし笑)。この仕事は収入は全く得られない仕事ですが、人との良いつながりができて、新たな学びもでき、もしかするとさらに地域が住みやすくなるなら、それが報酬じゃないの?という考え方もあります。
ということから、会長を引き受けてもいいですよ、と開会早々に話すことにしたのでした。そこから場の空気は一気に軽くなり、他の役職もスムーズに決まっていきました。
モメンタム・デザイン代表 高橋俊之(たかはし としゆき)