周りには「4月から、これまでと全然違う世界に飛び込みますよ」と話していたのですが、意思決定機関である総会で承認され正式にスタートしたのでオープンできるようになりました。本日より、町内会(こちらでは自治会と呼びます)の会長を拝命しました(任期2年)。
しかし、なんで町内会長なのか? 僕はこの地域出身でもないし近所づきあいが上手な人でもありません。この仕事、報酬は一切出ないのにけっこう忙しいとも分かっていました。
でも、手を挙げてやってみることにしたのには、、、
4ヶ月ほど前、新年が明けたばかりのある日の夜、町内の自治会館に十余人の人たちが難しい顔をしながら集まっていました。集められたのは次期町内会役員たち。うちの町内では役員は町内の11班から一人ずつ持ち回りで出るようになっています。そしてその中から会長、副会長、事務局長、会計部長、構成環境部長、文化部長、体育部長、防災防犯部長、子ども会部長、幹事・監査という役割を割り振ります。そこに僕もいました。
前年の暮れに一度集まっていて、その時の町内会長、副会長たちから「次回は役員を決めますから各自考えて来てください」と言われ、この日は担当決めがおこなわれることになっていました。これから何をするべきかはみんな分かっているのですが、いや、だからこそ重たい空気が流れていたのでした。
その理由は、みんな仕事や家事・育児で忙しい中、さらに負荷を高めたくないというのが一つ。そしてもう一つは、(昔は意味を持っていたけれども)今は時代に合わなくなって来ている活動があり、その担当になってしまうと町の人たちの協力を得にくいから嫌だ、というのがあります。たとえば夏におこなわれるお祭りは一大イベントなのですが、近年の酷暑と時代の流れからか参加したい人たちが減っています。夏休みのラジオ体操も、やってはいるものの、数名しか参加していない状況だそうです(行ったことがないから伝聞です)。
この他にも「みんな忙しいのだからなるべくITを使って効率化したり外注して手間を減らしたりすべき」という人たちと、「それでは高齢者がついていけないし会費増を負担できない」という人たちとの対立、さらには「無理に活動する必要あるんですか」といった声もあります。
そしてこのような状況の中、これら役職の中でも一番みんながやりたくないのが会長です。笑 会長はほぼ全ての活動に関わるので仕事量は他のどの役職よりもずっと多くなります。そして上にあげたような気が進まないことにも全て関わらないとなりません。だからみんななりたくないと思っています。
僕も最初は「なるべく楽なのがいいな」とか「絶対必要で重要なたとえば防災担当あたりに立候補しようかな。それなら社交力なくても判断力でカバーできるかも」とか思っていました。ただ、年末年始に考えているうちに、考えがだんだん変わって来ました。
(長くなったのでいったん切ります)
モメンタム・デザイン代表 高橋俊之(たかはし としゆき)